News(コラム/チーム支援)

チーム支援 2025.10.08

8.【チームコーチング・組織】災害時に現れる「即席チーム」が教えてくれること——平時に鍛えるべき、チームの本質

2024年元日、能登半島を地震が襲いました。
倒壊した建物の前で、見知らぬ人同士が声をかけ合い、
瓦礫を運び、名前も知らない誰かの命を救おうとしていた。

報道の映像を見ながら、私はコーチとして思いました。
これは、チームコーチングが目指す姿そのものだ、と。

そして同時に、別の問いが浮かびました。
なぜ、極限状態でこれができるのに、
平時の職場ではできないことがあるのか。

 

【即席チームが機能する理由】

災害時の即席チームには、通常の組織にはない特徴があります。

目的が明確で、全員が共有されている
「この人を助けたい」「この町を守りたい」
これほどシンプルで強い目的は、平時にはめったにありません。
目的の明確さが、見知らぬ人同士を瞬時につなぎます。

肩書きが消える
医師も、学生も、会社役員も、
瓦礫の前では等しくただの「人間」です。
平時の組織を縛るヒエラルキーが消えたとき、
人は驚くほど自発的に動きます。

「できること」で動く
「自分に何ができるか」を考え、
申し出る。それだけです。
JDも評価制度も関係ない。
この「強みによる自発的貢献」は、
チームコーチングが最も大切にしていることです。

心理的安全性が自然に生まれる
「おかしなことを言って笑われる」という恐れが、
極限状態では消えます。
「これ、どう思いますか」「助けてください」が、
素直に言える場になる。

 

【では、なぜ平時の職場では難しいのか】

答えはシンプルです。
訓練されていないからです。

災害時の即席チームは、人間の本能と極限状態が作り出す例外です。
平時の職場でこれを再現するには、意図的な設計と練習が必要です。

目的を言語化する習慣がない
「このプロジェクトは何のためにあるか」を
チームで問い直す機会が、ほとんどの職場にありません。

肩書きを外した対話の経験がない
上司と部下が「同じ問いを持つ仲間」として話す場が、
設計されていない。

「できること」を言い合う場がない
強みを開示し、助けを求めることへの心理的ハードルが高い。

心理的安全性は、危機が作るのではなく、日常が作ります。

 

【コーチングが見つけた「平時の訓練」という答え】

私がチームコーチングの研修で大切にしていることがあります。
「非日常の問いを、日常に持ち込む」ことです。

たとえば、こんな問いをチームで共有するだけで、
何かが変わり始めます。

「もし明日、このチームが消えるとしたら、
何を後悔しますか?」

「あなたがこのチームにいてよかったと思う瞬間は、
どんなときですか?」

「あなたが一番チームに貢献できていると感じることは何ですか?」

これらは、災害時の即席チームが
無意識に共有しているものを言語化する問いです。
極限状態でなくても、意図的に作れる。

 

【企業研修への接続:「有事に機能するチーム」は平時に作られる】

阪神・淡路大震災の後、
「地域のつながりがある町では、被害が小さかった」
という調査結果があります。

これは組織も同じです。

危機が来てから「チームビルディング」をしようとしても、
遅い。
心理的安全性も、相互理解も、
「困ったときに言える関係」も、
平時の積み重ねでしか作れません。

コーチ・コンパスのチームコーチング研修は、
「有事に機能するチーム」を平時に作ることを目的としています。

日常の業務の中で、
即席チームが自然にやっていることを
意識的に練習する。

それだけで、組織の「地力」は確実に変わります。

 

【今日からできること:3つの問い】

あなたのチームの「共通目的」を、今日言葉にできますか?
最後にチームメンバーの「強み」を言葉で伝えたのはいつですか?
「助けてください」と言えるチームの空気が、今ありますか?

この3つに答えに詰まるなら、
チームコーチングが役に立てることがあります。

 

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