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セカンドライフ 2026.07.13

セカンドライフの意思決定、誰に託すか―任意後見・家族信託を知っておく

ビジネスコーチ&FPの矢頭聖子(合同会社コーチ・コンパス)です。
大阪を拠点に、関西・全国のクライアントとオンラインでお仕事しています。

「もし自分が判断できなくなったら、どうなるのか。」

セカンドライフの相談で、この問いに向き合える方は、まだ少ない。
考えたくない気持ちはわかります。
しかし、準備できるのは、判断力があるうちだけです。

今回は、意思決定の備えとして知っておくべき制度を整理します。

判断力が落ちると、何が起きるか

認知機能が低下すると、自分では気づかないうちに、 日常の判断が難しくなります。

銀行口座からお金を引き出せなくなる。
医療や介護の契約を、自分で結べなくなる。
不動産の売却や管理が、できなくなる。

このとき、「誰かに任せればいい」と思っていても、
法律上、勝手に動ける人はいません。
家族であっても、法的な手続きなしにはお金を動かせません。
友人では、そもそも権限がありません。

準備なしに判断力を失うと、本人の意思とは無関係に、 制度が動き始めます。

3つの選択肢

判断力があるうちに備えられる制度は、主に3つあります。

1.任意後見制度

自分が信頼できる人を、前もって「後見人」として指定しておく制度です。
判断力が低下したとき、その人が財産管理や契約を代わりに行います。

最大の特徴は、「自分で選べる」ことです。
成年後見制度と違い、誰に任せるかを自分の意思で決められます。
家族でも、専門家でも、信頼できる人であれば指定できます。

契約は公証役場で行います。判断力があるうちに動くことが条件です。

2.家族信託

財産の管理を、信頼できる家族に「託す」仕組みです。
判断力が低下する前から、財産の運用・管理を任せることができます。

任意後見と違うのは、判断力が低下する前から機能する点です。
たとえば、不動産の管理や賃料の収受を、子どもに任せておくことができます。

ただし、設計には専門家(弁護士・司法書士・FP)との連携が必要です。

3.成年後見制度

判断力が低下した後に、家庭裁判所が後見人を選任する制度です。

任意後見や家族信託と違い、誰が後見人になるかを自分では選べません。
また、一度始まると、本人が回復しない限り終了しません。(法改正検討中)

任意後見・家族信託の備えがない場合の、最後のセーフティネットです。

おひとりさまが特に注意すべき理由

パートナーや子どもがいる場合、いざとなれば家族が動けます。
しかし、おひとりさまはそうはいきません。

頼れる家族がいない、あるいは遠方にしかいない場合、
法的な備えがなければ、誰も動けません。

「友人が助けてくれるはず」という想定は、残念ながら制度上通用しません。
だからこそ、おひとりさまほど、早めに備えを整える必要があります。

友人に部屋の整理を頼んでいたが、大家さんに拒否された、という話も聞きました。

いつ始めるか

答えは一つです。今すぐです。

任意後見も家族信託も、判断力があることが前提です。
「そのうち考えよう」が、最も危険な先送りです。

60代で元気なうちに動いておくことが、70代・80代の自分を守ります。
備えがあるだけで、セカンドライフの安心感は大きく変わります。

まとめ

セカンドライフの意思決定の備えについて整理しました。

判断力が低下すると、家族でも友人でも、法的な手続きなしには動けません。
任意後見制度で信頼できる人を前もって指定する。
家族信託で財産管理を早めに託す。
成年後見制度は最後のセーフティネットとして知っておく。
備えられるのは、判断力があるうちだけです。

大阪・関西でセカンドライフ・老後の意思決定の備えをお考えの方、
まずは初回相談からどうぞ。


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