
ビジネスコーチ&FPの矢頭聖子(合同会社コーチ・コンパス)です。
大阪を拠点に、関西・全国のファミリービジネスオーナーとお仕事しています。
「事業承継」と聞くと、株式の移転や税務対策を思い浮かべる方が多い。
しかし、数字の前に整理すべきことがあります。
家族の対話です。
事業承継が滞る理由は、法律や税務の複雑さだけではありません。
「言いたいけど言えない」が積み重なるからです。
創業者は「まだ早い」と思っている。
後継者は「どう切り出せばいいか」と迷っている。
配偶者は「口を出していいのか」と遠慮している。
全員が気を遣い、誰も本音を言わない。
その沈黙が、承継を10年単位で先送りにします。
私も『父が元気なうちに話したかったのに、気づいたら手遅れになっていた』というご相談を、
何度もお聞きしてきました。
ファミリーミーティングとは、経営に関わる家族が定期的に集まり、
事業・資産・家族のあり方について対話する場です。
欧米のファミリービジネスでは一般的ですが、 日本ではまだ馴染みが薄い。
しかし、形式は問いません。
食事の場でも、オンラインでも、第三者が入る場でも。
「家族が本音で話せる場を意図的に作る」ことが本質です。
ファミリーミーティングで話すべきテーマは、大きく3つです。
1. 事業のビジョン
創業者が大切にしてきた価値観は何か。 次世代に何を残し、何を変えていいのか。
「暖簾」の本質を言語化する作業です。
2. 後継者の意思と準備
後継者は本当に継ぎたいのか。
継ぐとしたら、いつ、どのように移行するのか。
本人の意思を丁寧に確認することが、育成の出発点です。
3. 資産と分配の方針
株式・不動産・生命保険—— 誰が何をどう受け取るのか。
家族全員が納得する形を、感情的にならずに話し合う。
ファミリーミーティングで初めて『継ぎたい』と言えた、という後継者の方がいました。
それまでは言い出せなかったそうです。
家族だけで話し合うと、感情が先に動きます。
親子の力関係、兄弟間の遠慮、配偶者の立場—— 長年の関係性が、対話を歪めます。
第三者のファシリテーターが入ることで、 全員が対等に話せる場が生まれます。
私がファミリーミーティングに入るときに意識するのは、 「誰かの味方にならない」ことです。
創業者の思いも、後継者の迷いも、配偶者の不安も、 同じ重さで場に出す。
そこから対話が始まります。
ファミリーミーティングで感情の整理ができたら、 次は数字の整理です。
株式評価、相続税のシミュレーション、生命保険の見直し。
CFP®の視点から、承継に必要なお金の全体像を示します。
「気持ち」と「お金」を同じ場で扱えることが、 ファミリービジネス支援における私の強みです。
事業承継に「早すぎる」はありません。
創業者が元気なうちに始めることが、最大のリスクヘッジです。
体力・判断力・発言力がある状態で対話することで、 後継者への思いが正確に伝わります。
「そのうち話そう」が、最も危険な先送りです。
事業承継をファミリーミーティングから始めることの意味を整理しました。
大阪・関西でファミリービジネスの承継をお考えの方、 まずは初回相談からどうぞ。
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