
「もうやるべきことはこなしてる。
でも、なぜこの会社にいるのか、
自分でもよくわからなくなってきて」
コーチとして、この言葉を何度聞いたかわかりません。
言った本人は、決して怠けているわけではない。
むしろ真面目で、責任感が強い人ほど、
こうした違和感を抱えたまま日々をこなしています。
一方、経営側からはこう聞こえます。
「最近、社員が元気がない」
「採用してもすぐ辞めてしまう」
この二つの声は、同じ問題の表と裏です。
そしてその正体が、「エンゲージメントの低下」です。
【エンゲージメントとは何か——モチベーションとの違い】
エンゲージメントとは、「組織や仕事への自発的な貢献意欲」です。
似た言葉に「モチベーション」がありますが、
モチベーションは一時的に上げることができます。
研修、表彰、報酬。何かがあれば上がる。
しかしエンゲージメントは違います。
「この仕事には意味がある」
「このチームの一員であることが誇りだ」
という感覚は、外から与えられるものではありません。
関係性の中で、時間をかけて育つものです。
だからこそ、エンゲージメントが一度低下すると、
「頑張れ」と言われるだけでは回復しません。
【日本の職場で、今何が起きているか】
Gallupの調査では、日本の「熱意あふれる社員」の割合は
世界最低水準が続いています。
言われたことはきちんとやる。
しかし、それ以上は動かない。
この状態を「静かな退職(Quiet Quitting)」と呼びます。
やめてはいないけれど、心はすでに離れている。
リモートワークの普及、雇用の流動化、AIの台頭。
働く環境が急変する中で、
「なぜここで働くのか」という問いに
自分の言葉で答えられない人が増えています。
【コーチ・コンパスの設計思想:「三方よし」のエンゲージメント】
弊社のエンゲージメント研修は、
近江商人の「三方よし」をベースに設計しています。
自分にとっての意味——この仕事は自分の何に応えているか
チームとのつながり——誰と、どんな関係で働いているか
社会への貢献——この仕事は誰の役に立っているか
この三つが自分の言葉でつながったとき、
人は「もう少し頑張ってみよう」という力を取り戻します。
外から押し込まれるのではなく、内側から湧いてくる力です。
「三方よし」は商いの倫理でもありますが、
働くことの持続可能性そのものでもあります。
自分だけが得をする働き方は長く続かない。
社会との接点が見えない仕事は空洞化していく。
チームとの関係が切れた職場は、ただの作業場になる。
【研修で使う問いの例】
研修で私が大切にしているのは、「語る」と「聴く」です。
正解を教えることよりも、参加者自身から言葉が出てくることを待ちます。
「この会社に入ったきっかけって、何でしたか?」
「最近、誰かの役に立てたと感じた瞬間は?」
「この仕事がもっと良くなったら、どんな景色になりますか?」
「あなたがこのチームにいてよかったと、誰かに言われたことは?」
これらは、知識を問う問いではありません。
古い写真のホコリを払うような作業です。
曇っていた景色が、少しずつクリアになっていく。
【こんな課題を感じている方へ】
エンゲージメント研修は、
「社員が元気になれば業績が上がる」という
単純な話ではありません。
むしろ問うべきは、
「この組織は、働く人が自分の言葉で語れる場所になっているか」
ということです。
以下のような課題をお持ちの方に、
コーチ・コンパスの研修は貢献できます。
管理職が「動機づけ」に疲れている
離職率が気になるが、原因が見えていない
1on1を導入したが形骸化している
「チームビルディング」をしたが、翌週には元に戻った
採用は順調だが、定着しない
【人が変わると、チームが変わる】
人が変わります。
チームが変わります。
職場の空気が変わります。
そして、組織の未来が変わります。
エンゲージメントは、その小さなスタート地点です。
「何のために働くのか」を、自分の言葉で語れる人が
一人増えるだけで、チームは変わり始めます。
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