
ビジネスコーチ&FPの矢頭聖子(合同会社コーチ・コンパス)です。
大阪を拠点に、関西・全国のクライアントとオンラインでお仕事しています。
お盆が終わりました。
久しぶりに顔を合わせた子どもたち、兄弟、義兄弟、親の顔。
普段はオンラインや電話でしか繋がれない人たちと、同じ空間にいた数日間。
その時間を、昔話だけで終わらせていませんでしたか。
家族全員が顔を揃える機会は、年に数えるほどしかありません。
お盆、年末年始、冠婚葬祭——それくらいです。
その貴重な場が、いつも同じ会話で終わります。
懐かしい話、近況報告、他愛ない雑談。
それはそれで大切です。
しかし、その場でしかできない対話が、もう一つあります。
未来の話です。
親の顔を見て、ふと気づくことがあります。
去年より少し老けた、動きが遅くなった。
そのとき、心の中で思っても、口に出せないことがあります。
「介護のことを、そろそろ話しておいた方がいいか。」
「実家をどうするか、誰かと決めておく必要があるか。」
「親の意思を、ちゃんと聞いておいたか。」
多くの場合、これらは「そのうち話そう」で先送りになります。
しかし、話せるのは、全員が元気で揃っているうちだけです。
後になって「あのとき訊いておけばよかった」と思う前に、
今年のお盆を、未来の対話の入口にしてほしいと思います。
「介護」「相続」「事業承継」。
これらのテーマを切り出すと、場が重くなる気がする。
その感覚はわかります。
しかし、切り出し方次第で、場の空気は変わります。
たとえば、こんな一言から始められます。
「お父さん、もし動けなくなったら、どこに住みたい?」
「俺たちが年取ったとき、どうしようか、一回話しておこうか。」
「会社のこと、そろそろ聞かせてほしいんだけど。」
正式な場を設けなくていい。
食事の後の、ちょっとした会話で十分です。
大事なのは、「一度でも口に出しておくこと」です。
子どもが独立すると、親子の会話が減ります。
顔を合わせても、表面的な近況報告で終わる。
「元気?」「うん、元気。」
しかし、お盆という場は、少し違う話ができる空気があります。
子どもが今、何を考えているのか。
どんな将来を描いているのか。
何に悩んでいるのか。
親として「訊く」よりも、「聴く」姿勢で向き合う。
アドバイスしない、評価しない、ただ聴く。
それだけで、子どもは意外なほど話してくれます。
家族が集まる場は、最小単位のチームです。
それぞれが異なる立場、異なる価値観、異なる将来像を持っています。
その違いをぶつけるのではなく、対話によって可視化する。
それが、ファミリーミーティングの本質です。
お盆の食卓は、その入口になり得ます。
改まった場を設けなくても、家族が自然に集まるこの時期に、
少しだけ「未来の話」を持ち込んでみてください。
来年のお盆が、今年より少しだけ豊かな対話の場になるように。
家族が集まるお盆の場を、未来の対話に使うことを提案しました。
訊いておくべきことは、全員が元気なうちにしか聞けません。
介護・相続・事業承継は、重く切り出さなくていい。
食事の後の一言から始められます。
独立した子どもとは、アドバイスより「聴く」姿勢で。
家族という最小単位のチームで、未来の対話を始めてみてください。
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