
ビジネスコーチ&FPの矢頭聖子(合同会社コーチ・コンパス)です。
大阪を拠点に、関西・全国の経営者・管理職とオンラインでお仕事しています。
朝、廊下ですれ違っても、誰も挨拶しない。
会議室に入っても、目が合わない。
そんな職場に、心当たりはありませんか。
「挨拶くらいしろ」と言いたい気持ちはわかります。
しかし、それを言っても、たいてい変わりません。
挨拶がない職場は、挨拶の問題ではないからです。
挨拶は、関係性の「体温計」です。
挨拶がないということは、誰かが誰かに対して、
心理的な距離を置いている、ということです。
その距離が生まれる理由は、さまざまです。
上司への不満が積み重なっている。
チームの中に、言えない緊張感がある。
「どうせ変わらない」という諦めが漂っている。
自分の存在を認めてもらえていないと感じている。
挨拶を「させる」ことで解決しようとすると、
表面だけが取り繕われ、距離はむしろ広がります。
EQ(感情知性)の視点から見ると、挨拶のない職場には
共通のパターンがあります。
誰かの感情が、長い間見過ごされてきた。
部下の小さな不満が、拾われなかった。
管理職の言動が、意図せず誰かを傷つけていた。
チーム内の対立が、表面化せずに蓄積されてきた。
感情は、無視しても消えません。
表に出てこない感情は、「挨拶がない」「目が合わない」という形で、
静かに職場の空気に滲み出てきます。
挨拶がない職場で、管理職がまず動くべきことは一つです。
自分から挨拶する。毎日、全員に。
シンプルですが、これが最初の一手です。
「なぜ自分がしなければならないのか」と思う管理職もいます。
しかし、職場の空気を変えられるのは、権限を持つ人間だけです。
部下は、上司を見ています。
上司が先に動かない限り、部下は動きません。
自分から挨拶することは、「あなたの存在を認めている」というメッセージです。
それを毎日続けることで、職場の体温が少しずつ上がります。
管理職が朝の挨拶を徹底した3ヶ月後に、チームの雰囲気が変わったと
報告をもらったことがあります。
挨拶を続けながら、次にすることがあります。
特に距離を感じるメンバーと、一対一で話す機会を作ることです。
テーマは何でも構いません。 業務の確認でも、雑談でも。
大事なのは、「あなたに関心がある」ということを、行動で示すことです。
このとき、EQの視点で意識してほしいことがあります。
話すより、聴く。
アドバイスより、質問する。
解決しようとしない。
「最近どうですか」の一言から始めて、
相手が話したことを、最後まで聴く。
それだけで、関係性は動き始めます。
職場の空気が悪いとき、原因を外に探しがちです。
しかし、多くの場合、管理職自身の言動が、
空気を作っている一因になっています。
自分は部下の話を最後まで聴いているか。
感情的になったとき、その後フォローしているか。
部下の成果を、きちんと言葉で認めているか。
これらは、EQの自己認識と自己統制の領域です。
自分の感情パターンを知ることが、職場の空気を変える第一歩です。
EQ検査を受けた管理職が、自分の傾向に気づいて関わり方を変えた結果、
チームの対話が増えたケースがあります。
挨拶がない職場で管理職がすべきことを整理しました。
挨拶がない職場は、挨拶の問題ではありません。
感情が見過ごされてきた結果です。
最初の一手は、管理職が自分から挨拶することです。
次に、一対一で話す機会を作り、聴くことに徹する。
そして、管理職自身のEQを点検する。
職場の空気を変えられるのは、権限を持つ人間だけです。
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